トシ丸の自由帳

人生、可もなく不可もなく。

ウメハラとジョジョの信念には共通するところがある

私は格ゲーをやらないのだが、

ウメハラ」と「ときど」は知っている。

ここでは、うめはらさん、ときどさんではなくあえて敬称略で表記させて頂く。

 

知っているといっても、

ウメハラ

格ゲー界で神と称されるほど強い人で、日本で初めてプロゲーマーになった人。

ときどは、

「東大卒プロゲーマー」という本と「情熱大陸」で知ったぐらいの認識だ。

 

格ゲーを全く知らなくても以下の動画のパフォーマンスがすごいことは

自分にもよくわかった。

 


Socal Regionals 2010 Tokido VS ClakeyD The real akuma

 

上の動画に出ているのは「ときど」だ。

格ゲーについて何にも知らない私が、

格ゲーの動画で初めてみたものがこれだった。

 

 

本来なら「ときど」についての記事を書こうかと思ったのだが

今回は「ウメハラ」について書いていく。

というのも昨日読んだ本が、ウメハラにまつわる話で、

非常に興味深かったからだ。

 

昨日、読んだ本「悩みどころと逃げどころ」は、

有名ブロガー「ちきりん」と世界一プロゲーマー「ウメハラ」の

異色の対談を、書籍化したものだ。

 

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

悩みどころと逃げどころ (小学館新書 ち 3-1)

 

 

ウメハラとちきりんの全く異なる価値観をぶつけあって、

話を深めていくスタイルだ。

話題は、「学校へ行く意味」や「興味について」、「自分で考えることの重要さ」など

だが、私が気になったのは、「結果とプロセス」「納得感」だ。

 

ウメハラは書籍で以下のように述べている。

 

競争がある以上、誰だって勝とうとするし、そのために頭も使う。でも勝つことが最終目的になってしまうのは違う。そうなると、たいていの場合、勝つためには何でもありになってしまう。ズルをしたり安直な方法に頼ったり・・・・・・。だから勝つという方法を目指すのは正しいけど、大事なのは競争のやり方、戦い方です。

 

この文章を読んだときに、「これは!」と感じた。

そうこの考え方は、ジョジョ5部(ちょうどアニメ放映中)の

アバッキオの同僚(主人公サイドのキャラ)が言ったあのセリフと根本的に同じなのだと感じた。

 

そうだな・・・ わたしは『結果』だけを求めてはいない。
 『結果』だけを求めていると、人は近道をしたがるものだ・・・
 近道した時『真実』を見失うかもしれない。やる気もしだいに失せていく。
 大切なのは『真実に向かおうとする意志』だと思っている。
 向かおうとする意志さえあれば、たとえ今回は犯人が逃げたとしても、
 いつかはたどり着くだろう?向かっているわけだからな・・・違うかい?」

 

両者とも、結果ではなく、そこに至るまでのプロセス、過程を大事にしている。

 

なぜウメハラはこの考えにいたったのだろうか?

 

それは「勝ちだけを求めていると、何も考えなくなるから」ということを述べている。

 

強いキャラで戦えば、もちろん簡単に勝ててしまう。

しかし簡単に勝ててしまうがゆえに、それ以上考えることをしない。

だから成長が止まってしまう。

しかも毎回同じ戦い方だから面白くない。

「勝つ」という結果だけにこだわってしまうと、逆に勝てなくなる。

つまり「勝ち続けられない」。

 

でも弱いキャラを使って、どうすれば勝てるか試行錯誤することで、

よりよい方法を探し出して、高みへ到達することができる

 

勝つだけにこだわるよりも、勝つためのプロセスを踏むことで、

勝ち続けることが可能となるのだ。

 

 

ジョジョの主人公サイドは、結果よりプロセスを大事にするのだが、

逆に敵サイドは結果だけを追い求める。

 

2部に登場したカーズは、

どんな手をつかおうが…………最終的に…勝てばよかろうなのだァァァァッ!!

 

3部のDIOは、

過程や・・・!方法なぞ・・・!どうでもよいのだァーッ!

 

5部のディアボロは、

過程をふっとばして、結果だけが残る能力「キングクリムゾン」

 

のように、荒木先生は一貫して、過程と結果の対比を

読者にみせてくれている気がする。

 

いずれの敵も、主人公たちに倒されるわけだが、

ジョジョという作品を通して、

結果だけを追い求めていると、いつか痛い目を見るぞ、という

荒木先生からのメッセージなのではないかと思っている。

 

ウメハラジョジョも、

結果だけを追い求めることなく、過程を大事にしてきたからこそ、

「今があるんだ」と思えてならない。

 

 

次に「納得感」だ。

 

ウメハラは、自分にとっての人生がゲームで本当に良いのかと

かなり悩んだそうだ。

でも何年も罪悪感や不安に苛まれながら、悩んで葛藤して

その過程があったからこそ、今の納得感があると語っている。

 

納得感がなかったら、たとえプロへの道が拓けてもゲームの世界には戻らなかったかもしれない。

 

と述べているように、納得感があるかないかで

人生は大きく変わってくるものだと感じることができる。

納得がなければ、不安も感じるし、何かが違うと感じながら

人生を送らなければいけない。

 

私も常々、納得を大事にしている。

だからウメハラのこの言葉には非常に共感を覚えた。

 

仕事で納得できないことは多々あるから、

「なんでこんなことをやらなきゃいけないんだ」と感じながら仕事をしてしまう。

だから100%の力を仕事に費やすことが出来ない。

自分のなかで納得してないことに対して、行動を起こすということは、

非常にエネルギーを必要とするし、いい気分ではない。

 

 

納得はすべてに優先する

 

ジョジョ7部のジャイロ(主人公サイドのキャラ)はこう言った。

正確には、

「オレは『納得』したいだけだ!『納得』は全てに優先するぜッ!!でないとオレは『前』へ進めねぇッ!『どこへ』も!『未来』への道も!探す事は出来ねえッ!!」

 と言っている。

 

本当にこれ。

 

ジョジョの中で一番、刻み込まれたセリフだ。

 

納得ができないことには、進めないのだ。

 

ウメハラも、ジャイロも

納得感を得るために、大変な苦労をして、もがいて、

そして「これこそが進むべき道」というものを見つけている。

 

 

ウメハラジョジョも、

私が目指したい、あこがれる人物像だった。

 

私は残念ながら、こんな立派な信念は持ち合わせていない。

「すごいな」と下から見上げてるだけだ。

 

でも、

こういう信念を持っている人は現実にもいるのだ。

ジョジョの世界だけではなかった。

 

ウメハラという人物を格ゲーではなくて、

書籍でその一面を知ることができた。

 

 

その信念に私は敬意を表するッ!

 

 

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