トシ丸の自由帳

人生、可もなく不可もなく。

ジャンプ系バトル漫画ばかり読んでいた自分が、最近読んで面白いと感じた漫画「図書館の大魔術師」

はじめに

 

ジャンプ系バトル漫画ばかり読んでいた自分が最近読んで面白いと感じた漫画を

紹介する。

 

前回は「とんがり帽子のアトリエ」を紹介した。

 

今回は「図書館の大魔術師」を紹介する。

正確な表記だと「圕の大魔術師」である。

 

図書館の大魔術師(2) (アフタヌーンコミックス)

図書館の大魔術師(2) (アフタヌーンコミックス)

 

 

現在上記の二巻が発売されている。

 

図書館の大魔術師ってどんなストーリー?

 

その昔、書物は金と同様の価値を持っていた。
小さな村で姉と2人、貧しい暮らしをしていた少年は本の都“アフツァック”に憧れを抱いていた。そんなある日、一人の司書と出会い、運命が大きく動き出す——。

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 公式HPより

 

周りの者から「耳長」と呼ばれていた少年は、外見が他人と違うが故に、

いじめられていた。

 

そんな彼は、物語の中に登場する本「シャグラザットの冒険」を読み、

「いつか自分の前にも"主人公"が現れて、この嫌な世界から冒険に連れ出してくれる」と固く信じていた。

 

ある日、彼がいじめられようとしていた正にその時、司書が現れて助けてくれる。

彼はその時思った。

 

「いつか主人公が自分の前に現れるのだと・・・」

 

一巻冒頭はこのようなストーリーで展開されていく。

 

 

ストーリーとしてはまさに王道といえる作品。

 

 

図書館の大魔術師の「ここが魅力」

1. 見る者を圧倒・感動させる絵

 

 一言で言ってしまうと「これ以上ないくらい精密な絵」だ。

 

人物の表情、顔つきが多彩である。

生き物は、特に馬の気品あふれる風貌は印象深い。

馬でありながら正に威風堂々としていて、それでいて端麗な絵だと感じる。

景色は、葉の一枚一枚まで丁寧に書き込まれている。

 

特に「見開き絵」は圧巻である。

 

一話に一回から数回、見開き絵が登場するのだけど、

それがもう、惹き込まれてしまう。

さらに見開き絵が、連続で数ページ続くときは、

見る者の心を鷲掴みにすること間違いなしの描写となっている。

 

はじめて見た時の感動・感嘆を味わってほしいので深くは言わないけど、

一巻の最後と二巻の最後は鳥肌ものであった。

 

 

 

2. 本への愛

 

作者は本当に本が好きなんだな、と思う。

 

本の成り立ち・歴史がわかりやすく説明されていて、

本の役割はどういったものか、司書や図書館がなぜ必要なのかを

随所で説いている。

 

「本にはあらゆる者の一生を大きく動かす力がある」

このようなセリフがでてくるのだけど、

作者が本によって人生が変わったことがあるのかな・・・と

思ってしまった。

 

途中でてくる、本の修復場面も一押し。

 

3. メッセージ性

 

司書セドナが言うセリフは、読んでるこちらが恥ずかしくなるようなものが多いのだけど、

それでも「そうだよな」って思わせる力がある。

 

「人の性質は振る舞いから」

「書が人を創り、書が世界を創っている」

「ページをめくるのは自分自身」

 

セドナのセリフを抜粋してきたけど、

これらのメッセージは漫画を読むとより深く突き刺さると思う。

 

主人公は、セドナのメッセージを受け取って、

また、セドナ以外の周りの人たちからのメッセージを受け取って、

「自分の手でページをめくらないと、物語が進まないんだ」と

困難に立ち向かっていく。

 

努力して成長する物語は面白いし、読んでるこちら側もなんか頑張ろうという気にさせてくれる。

 

 

 

まとめ

漫画一冊が一つの映画のように、起承転結があって、充足感を与えてくれる。

普段は本や活字を読んでいる方にも特にオススメできる。

 

まだ二巻ということもあって物語は始まったばかりだ。

次が待ち遠しい漫画の一つとなった。

 

 

 

 

 

 

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